ヨーロッパと日本の私

ヨーロッパで体験した事、等々

火の用心、、

   寒い夜も9時頃、、遠い道で聞こえる音はなんだろう?

窓を開けたら、<火の用心、火の用心>と数人の人がランプを持って叫びながら

歩いています。なんと、懐かしい真冬の風習でしょう、、突然に子供時代に引き返し

耳を傾け、自身でも <火の用心,火の用心>と声にしました。

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 <火の用心、マッチ一本火事のもと、サンマ焼いても家焼くな>繰り返し聞いていると懐かしさで感無量です。今でも地方では習慣として残っているのかも、ここ中都市は

高層ビルやマンションが立ち並びますが、この辺りでは毎年の慣例となり住民に

呼びかけると聞きました。いい音色の拍子木は火災防止を確認してくれます。

 

カチ,カチ、と透き通る音は家、家に届くほどの透明感で音楽の音色のように聞こえます。この音を出すのは<樫の木>で作られる拍子木、色も形も数多く、先端に紐が着いていて、それを首にかけて歩きながら、声を揃えて歌うように叫ぶのです。

多分、誰にでも作れた道具で、どこの家にも備わっていたのかもしれません。

日本家屋が木材や紙を使って建てられたことを思うと、木枯らしのふく寒い真冬の

火事はどこの場所から発生した火事でも、一番の強敵となったのです。

    みんなで<守る>のが自然に、当然であったに違いありません。