秋本番・紅葉
青空は透き通り、天高く、ため息をつく思いで眺めています。数日来の好天気に
恵まれた秋を皆さんは十分に満喫されていますか。長期天気予報も温かい秋を
伝えていて安堵します。
この大きな木は、数日前に写したのですが、今朝は下の方はもう落ちていて、
又、葉っぱを丸めるようにして、間から大きな黒い幹が見えます。太陽の辺り
具合でこの大木の葉は黄ばんでいる場所と少し緑色を残している部分もあり、
毎日の変化はまるで、パステルを想像させてくれます。大きな木の根っ子は、
その木の高さと同じ深さで地下に伸びていると聞きますが、それでさえ、
想像を絶します。約18-20メートルでしょうか。
土の中はそれほど湿気があり、水脈があり、この木を育てる栄養があるのかと。
近くの植物は殆ど枯葉をため始めました。ケヤキの葉も道を埋めて、歩くとサクサクと
心地よい音色で、殆どの葉は裏側を下にして落ちています。雨の降る前に
枯葉の上を歩けるいい天気が続いてほしいなぁ、と思う午後です。
私の母は、生涯日記を書きました。又、文学が好きでした。私の長いヨーロッパの
生活に、季節ごとの一句を手紙で送ってくれた数十年、母は秋が大好きな
人だったのだと、最近になり気づいて、母の辿った思いに近づきたい
自分を知ります。
*** 帽子着て奥山深き室生寺紅葉バックにカメラに立ちぬ ***
*** 友禅の模様の如と語りつつ紅葉拾いぬ女人高野寺 ***
1980年秋
父と紅葉の前で写した写真は、温かくて、優しくて、母の幸せな気持ちを十分
伝え、私はいつの間にか、この二つの句を秋になると必ず思い出します。
友人からの帽子のプレゼントが嬉しくておしゃれ心を一層に添えています。
長い冬の前、タップリと太陽をあびて、植物たちも私達も春を待ちましょう。