ヨーロッパと日本の私

ヨーロッパで体験した事、等々

歩く、、

    皆様、よいお正月をお迎えの事とお慶び申し上げます。

 

幸いにもいい天気なので、私は連日の午後、明るいうちに歩いています。

近くに以前は山だった土地をそのままにしてある場所があり、そこは荒れ放題、

かなり大きな面積なのに、時々犬の散歩をする人を見かけるだけです。

枯葉が吹き溜まりに積り、その上を歩くとサクサクと足が深みに入るような

快適な感覚で<つちふまず>に確かな手答えがあります。この場所は一年を通じて

大きな植物に覆われているので、どの季節も好感が持て、一般の道を歩いても感じない安定感と健脚の実感があります。

昨年の夏、私は突然に全身を激痛が襲い歩行困難となり、その原因がまれにみる、

リュウマチ性多発筋痛症>と診断されました。きつい薬で痛みを抑えながら、歩く

練習をする、この事実に直面してほんとうに驚いたのです。しかし、又、普通の生活に

戻り、でも、あの痛みを繰り返さないために、どのようにすべきか、、考えます。

 

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たくさんの友人、知人が心配して励ましてくれました。新着のニュースは、

ドイツ人の若い5人が大晦日に到着する目標を立て、Freiburg(南ドイツ)を出発して

France,Luxemburg、Belgie,Holand を経由して、中部ドイツのGrafenwaldの街に

夜も、雨の中も、歩いて 550km,それぞれは1km当たりに1ユーロ(約120円)を<子供の施設>に寄付するのです。その発想がすばらしい、と拍手を送りました。

 

世界一立派な<Autobahn-高速道路>のあるドイツ、しかし、環境問題の一環として<歩く>意識は一層高まり、若い人達が進んで行動をするのです。       f:id:katsukomj:20200104174540j:plain

キリスト教の信者、そうでなくても宗教を超えて、目的地を<Santiego de Compostela-スペイン>に向けて歩く、そこはヨーロッパの歴史に於いて欠かせない

<聖人ヤコブス>の眠る地、大聖堂にたどり着くと、すべての人達は感銘と達成感で解放されます。

 

友人のケンさんは、去る10月に 成田空港からスパイン、バルセロナに飛んで、

そこから実に<770km>を38日かけて歩きました。さまざまな行程があり、どの道も

分かりやすく、むしろ、観光化されているとの話ですが、毎日最低20-25km 歩く事は

天候の影響も含めて強い意志が必要でしょう。足に豆ができて歩けないと思ったのは

歩き方が悪いからだと気がついて、、歩き方の姿勢を変える事からの始まりだったと。その道中ケンさんはたくさんのドイツ人に会ったそうです。四国巡礼を2度も達成した

ので、<Jacobusweg>経験したかったのだと話してくれました。達成した清々しい

表情が眩しい程でした。

 

<人はなぜ歩?> 歩く前に考える国民、歩きながら考える国民、歩いた後で考える

国民>果たして、日本人はどの国民性を持っているのでしょうか。

 

<歩けない人>も多数いる事を思えば、、私は再び、杖もなしで、枯葉の上を歩く喜びをまことにありがたくて、このままでありたいと強く思う午後でした。