ベルリンの磯益子さん
ドイツの首都、ベルリンは森と湖の多い町として有名です。特に夏は涼しくて、
湖から柔らかい風も吹き、寝転んだり、泳いで休暇を楽しむベルリンっ子達です。
交通機関がよく網羅していて簡単に目的地に着き、終日を過ごせるのです。夏休みが
始まると海外旅行に行く人々ですが、今年は動けないので、どの湖も大変な人だと
十分想像できます。淡水でもその水は澄みきっていて一日過ごすと真っ黒に日焼け
します。有名な<grosser Wannsee=ワ”ン湖>は水深9mと言われますから、泳ぐのにも安全であちこちに必ず見守りの監視員がいます。
このベルリンで活躍する画家の磯さんは<歩く>のが一番の趣味、森の中をどんな天候に関係なく歩きます。スッポリと静かな自然に包まれる、、至福の時間でしょう。
すでに30年以上、日本人女性で画家として活躍を続ける社会派芸術家の底力を、私は
いつも感動しています。日本を出発してベルリンで活動を始めた当時の作品と現在の
作品は年月と共にスタイルを変えていると思いますが、私が初めて彼女と話した時の
印象は、力があふれる強い感じの人柄と作品でした。
ある時、磯さんがドイツ人の友人とラパルマ島に休暇に来た時に、偶然私の隣人が同伴してくれました。この隣人は日本人とわかると、うちの隣に日本人が住んでいると
案内してくれます。確かにお互いが珍しくて話は尽きませんでした。磯さんは私の広い
庭に9本もある<琵琶>の木の葉っぱを欲しいと言いました。その時、私はこの人を
急に近い人だと感じたのです。<琵琶>の葉っぱは、中国で昔から薬草として知られ、私は当時から毎年2月の黒くなった葉っぱを摘んで干して煎じて飲んでいました。
彼女の旅行のトランクは<琵琶>の葉で埋まり、その後、私はベルリンに送った記憶もあります。気候の違うベルリンで見かけない<琵琶》の木、彼女もその後日本に
帰国の度にベルリンに持ち帰ったそうです。
https://isomasko.jimdofree.com/
(リンクはドイツ語ですが、彼女の履歴と作品を見て頂けます)
彼女の作品のキーワードは<いかに日常を非日常化>するか、その作品が熟成する
ほどに彼女のベルリンに滞在する意味がさらに大きくなったと思います。
大都市ベルリンは世界中の芸術家が集まり活気に満ちていて、彼女の目指す道に光を当て続けます。ベルリン以外の都市でも,個展、合同展等、活躍を続けながら、社会活動
にも行動を始めました。芸術は、文化は、人間にとって、いかに大きな影響を与える事か、実行しようと動き始めます。
https://isomasko.jimdofree.com/work/performance/
そして、各方面からの要請もあり、<絆>はさらに広がります。
** Anti-Atom-Berlin
** Sayonara Nukes Berlin
更に、黄色の 風車を無数に作ります。東日本の大災害で知名度を上げた運動。
気軽に帰国する時<会いませんか>と声をかけて下さる気さくな人柄は、必ずベルリンでも人気一杯でしょう。
[Covid19」のドイツ政府の給付金の支給が、素早く多くの外国人にも始まった頃、
私の質問に対して「いいえ、いままだ、生活できているから」断ったと言ったのです。その一言に私は深く感動しました。決して「ぶれない」生き方を、ベルリンで身に付けた人です。自分の人生は自分で責任を持ち守る、その思想を今後も崩さないでしょう。
健康でいて、芸術家としての使命を末永く続けて、いい作品を生み出して下さい!!